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転職直後でも住宅ローンは組める?勤続年数の考え方と申し込む時期

2026年10月4日

「転職して半年。気に入った家が見つかったけれど、今から住宅ローンは無理だろうか」
「勤続年数が足りないと言われた。あと何年待てばいいのか」

町田・相模原で家探しをされている方から、転職とローンのタイミングについてのご相談をいただくことがあります。

結論から申し上げます。転職直後でも住宅ローンを組める場合はあります。分かれ目になるのは、勤続年数の長さそのものではなく、次の2つです。

ただし、申し込む時期を1〜2か月ずらすだけで進めやすくなることもあります。この記事では、金融機関が勤続年数を見る理由から、転職の型ごとの違い、申し込む時期の決め方までを順に整理します。

なお「必ず通ります」「通す方法」といった話はいたしません。審査の結果を保証することは、どの不動産会社にもできないからです。

細井誠

✍️ この記事を書いた人

FPマイスターホーム代表 細井 誠(宅地建物取引士・AFP)

相模原に暮らして40年以上、町田で不動産の仕事をして20年以上。これまで1,000件以上のご相談をお受けしてきました。「買える家」ではなく、「無理なく、幸せに暮らせる家」をご提案します。趣味はトライアスロン。お客様が納得されるまで、最後までお付き合いします。プロフィール

目次

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この記事でわかること

結論:転職直後でも住宅ローンは組める場合がある|分かれ目は申込先と、揃っている書類

まず、事実をひとつ。住宅ローンのすべてが勤続年数を要件にしているわけではありません。

住宅金融支援機構の【フラット35】のご利用条件(2026年4月1日現在)を見ると、お申込みできる方の要件として挙げられているのは、申込時の年齢が満70歳未満であること、日本国籍の方・永住許可を受けている方・特別永住者の方であること、そして総返済負担率(すべての借入の年間返済額の合計を、年収で割った割合)の基準を満たすことです。勤続年数についての要件は記載されていません。 商品そのものの特徴はフラット35は使える?メリット・デメリットにまとめています。

【フラット35】の主なご利用条件(2026年4月1日現在・住宅金融支援機構の公表による)

項目 内容
申込時の年齢 満70歳未満(親子リレー返済を利用する場合は満70歳以上も対象)
国籍 日本国籍、永住許可を受けている方、特別永住者の方
勤続年数 記載なし
総返済負担率 年収400万円未満は30%以下、年収400万円以上は35%以下
借入額 100万円以上1億2,000万円以下(建設費または購入価額以内)
借入期間 15年以上で、「80歳−申込時の年齢」または35年のいずれか短い年数

一方、民間の金融機関では、申込要件に勤続年数の条件を置いているところもあります。条件は商品ごとに公表されていますので、後述の方法でご自身で確かめてください。ここが一律ではないため、どこに申し込むかで結論が変わるのです。どの金融機関で借りるかの比べ方は住宅ローンはどこで借りる?にまとめています。

💡 FP細井のワンポイント本音アドバイス

「勤続年数が足りないから無理」と早く結論を出してしまいがちですが、それは金融機関を1つしか見ていないからかもしれません。条件は商品ごとに公表されています。まず、そこを確かめるところからです。

金融機関が住宅ローンで勤続年数を見るのはなぜか

そもそも、なぜ勤続年数が見られるのでしょうか。

金融機関が確かめたいのは、これから20年、30年にわたって返済が続けられるかどうかです。勤続年数は、その手がかりのひとつにすぎません。

見られているのは、おおむね次の3つです。

  1. 収入が続く見込みがあるか — 今の収入が一時的なものでないか
  2. 収入を書類で確かめられるか — 源泉徴収票や給与明細で裏づけが取れるか
  3. 返済の負担が重すぎないか — 年収に対する年間返済額の割合

このうち、転職直後の方がつまずきやすいのは2つ目です。転職して間もないと、新しい勤め先での源泉徴収票がまだありません。前職の源泉徴収票では、これからの収入を示す材料になりにくい。だから「もう少し様子を見せてください」となるわけです。

💡 FP細井のワンポイント本音アドバイス

勤続年数が短いこと自体が問題なのではなく、「示せる材料が少ない」ことが問題になります。裏を返せば、材料が揃うタイミングを待てば、状況は変わるということです。

勤続年数の条件は金融機関で違う

ここは、ぜひご自身で確かめていただきたいところです。

確かめ方

各金融機関は、住宅ローンの商品概要説明書や商品説明ページで、申込要件を公表しています。「お申込みいただける方」「ご利用条件」といった項目に、年齢・年収・勤続年数の条件が書かれています。

  • 勤続年数の記載がない商品もあります
  • 「勤続1年以上」と明記している商品もあります
  • 「前年の年収が◯万円以上」という書き方で、実質的に1年分の収入実績を求めている場合もあります

勤続年数は、審査で見られる項目の1つにすぎません

審査では、勤続年数のほかに、年収、ほかの借入、信用情報(クレジットカードやローンの利用と返済の記録)、物件の担保としての評価なども見られます。項目の全体像は住宅ローン審査に通らない?「審査に通る人・落ちる人」の違いにまとめていますので、あわせてご覧ください。この記事では、勤続年数と申し込む時期に絞って書きます。

記載がない=審査で見ない、ではありません

要件に書かれていなくても、審査の中で勤務状況は確かめられます。フラット35でも、収入の確認のために給与明細の提出を求められることがあります。「要件に無い」ことと「見られない」ことは別だとお考えください。

口コミやまとめサイトの「◯◯銀行は転職直後でもOK」を信じない

金融機関の条件は変わります。人づての情報や、更新日の分からないまとめ記事ではなく、その金融機関が今公表している商品説明を見てください。分からなければ、窓口に電話で聞いても構いません。

💡 FP細井のワンポイント本音アドバイス

私がご相談を受けるときも、まずこの「公表されている条件」を一緒に確かめます。ここを飛ばして物件を決めてしまうと、後戻りが大きくなります。金融機関の選び方については、住宅ローンは誰に相談する?もご覧ください。

転職の型で変わる|同業種・異業種・独立で住宅ローンの審査はどう見られるか

同じ「転職直後」でも、中身によって説明のしやすさが変わります。

同業種へのキャリアアップ

これまでの経験を活かして、同じ業界で条件を上げた転職。このケースは、収入の続きやすさを説明しやすい型です。前職と今の勤め先の業務内容が近いこと、年収が上がっていることを、書類で示せます。

異業種への転職

業界が変わると、これまでの経験が収入の裏づけになりにくくなります。この場合は、新しい勤め先での給与明細が数か月分たまり、できれば最初の賞与や源泉徴収票が出てから動くほうが、説明しやすくなります。何がどれだけ揃えばよいかは、次の章で整理します。

会社員から独立・開業

会社を辞めて事業を始めた場合は、勤続年数ではなく確定申告の内容で見られます。考え方がまったく変わりますので、自営業の住宅ローンは組める?をご覧ください。

転職の型と、準備しておきたいこと

型 見られ方 準備しておきたいこと
同業種へのキャリアアップ 説明しやすい 職務内容が近いことが分かる資料、雇用条件通知書
異業種への転職 実績が積み上がるのを待つほうが進めやすい 給与明細を毎月保管、賞与の有無を確認
転籍・グループ会社内の異動 勤続年数を通算して扱われる場合がある 転籍の経緯が分かる書類
独立・開業 勤続年数ではなく確定申告で見られる 別記事をご覧ください

💡 FP細井のワンポイント本音アドバイス

「なぜ転職したのか」は、整理しておく価値があります。同業種でのステップアップなら、それ自体が説明材料になるからです。当社では、その事情を金融機関に伝わる形に整理するお手伝いをしています。

住宅ローンは転職後いつから申し込むか|書類が揃うタイミングで決める

転職直後の方にとって、いちばん実務的な話です。

目安になるのは3つの書類

  • 給与明細 — 新しい勤め先で何か月分たまっているか
  • 源泉徴収票 — 新しい勤め先での年末調整が済んでいるか
  • 雇用条件通知書・内定通知書 — 年収の見込みが書面であるか

多くの場合、給与明細が数か月分たまり、年収の見込みが書面で示せる状態になると、話が進めやすくなります。

「あと2か月待つ」が効くことがある

たとえば、あと2か月で給与明細が3か月分揃う、あと3か月で最初の賞与が出る、年末を越せば新しい勤め先の源泉徴収票が出る。こうした区切りが近いなら、そこまで待ってから申し込むほうが、結果的に早いことがあります。

物件の事情で待てないこともありますので、そこは天秤です。

事前審査は「とりあえず出す」ものではありません

複数の金融機関に短期間で申し込むと、信用情報にその記録が残ります。数を打てばどこかに当たる、という進め方はおすすめしません。条件を確かめ、通りやすい順に、間隔を空けて進めてください。

💡 FP細井のワンポイント本音アドバイス

「いつ申し込むか」は、ご自身でコントロールできる数少ない要素です。物件を決める前に、まずここを設計してください。町田・相模原の物件は動きが早いこともありますが、それでも順番は変わりません。

転職後の住宅ローンで必要書類は何か|前もってできること

転職直後の方に、早めにお願いしていることをまとめます。

手元に揃えておくもの

転職直後の方に早めにご用意いただきたいもの

書類 入手先 補足
給与明細 勤め先 転職後の分をすべて保管
源泉徴収票 勤め先 前職分も保管しておく
雇用条件通知書・内定通知書 勤め先 年収の見込みが書かれているもの
健康保険証 勤め先 資格取得日で入社日が分かる
本人確認書類・住民票 市区町村 町田市・相模原市とも窓口やコンビニ交付で取得できる

前もってできる3つのこと

  1. ほかの借入を減らす — 車のローン、カードの分割払い、奨学金も年間返済額に含めて見られます。整理の仕方は他のローンがあっても住宅ローン審査に通る方法へ
  2. カードの使い方を整える — リボ払いの残高は整理しておくほうが説明が楽になります
  3. 転職の経緯を1枚にまとめる — 前職の業務、今の業務、年収の変化。口頭でなく書面にしておくと伝わりやすくなります

💡 FP細井のワンポイント本音アドバイス

3つ目は、金融機関から求められるものではありません。ただ、金融機関に事情を説明する場面で、これがあると話が早く進みます。A4で1枚、箇条書きで十分です。

FPの視点|転職直後は、返済負担率の上限まで借りないほうがよい

ここは、転職の有無にかかわらず、いちばんお伝えしたいところです。

先ほどの【フラット35】の総返済負担率をもう一度見てください。年収400万円未満で30%以下、年収400万円以上で35%以下。これは上限であって、おすすめの水準ではありません。

年収500万円の方が35%まで借りると、年間175万円、月あたり約14.6万円が返済に回ります。ここに管理費・修繕積立金や固定資産税、保険料が乗ります。

転職直後だからこそ考えたいこと

転職して間もない時期は、これから収入が上がるのか、変動があるのか、まだ見えていない時期でもあります。賞与の額が読めない、残業代の見込みが立たない。そういう段階で上限まで借りるのは、私はおすすめしません。

家計から見た目安の立て方

おすすめしたいのは、「今の手取りから、家賃として無理なく払えている額」を出発点にする方法です。そこに、固定資産税・管理費・修繕積立金・火災保険を足し、修繕の積み立て分を見込みます。年収に対する割合ではなく、手取りから逆算するほうが、暮らしの実感に近い数字になります。返済の負担の考え方は「家賃8万円」と「ローン8万円」どちらが得かでも触れています。

💡 FP細井のワンポイント本音アドバイス

借りられる額を聞いて安心するのではなく、返せる額を自分で決めてから物件を見る。順番をこうするだけで、家探しはずいぶん楽になります。

よくある失敗・向かない人|転職と住宅ローンの注意点と次に確かめること

よくある失敗

転職とローンで、よく起きる3つの失敗

1.ローンの事前審査が通ってから転職した — 審査は申込時の勤務先を前提にしています。本審査や融資実行の前に転職すると、条件が変わることがあります。転職の予定があるなら、先に伝えてください

2.上限まで借りて、直後に収入が変わった — 転職後の賞与や残業代は読みにくいものです。余白を残してください

3.複数の金融機関に一度に申し込んだ — 信用情報に記録が残ります。順番と間隔を考えて進めてください

この記事が向かない方

次に確かめること

まず、気になっている金融機関の商品説明ページを開いて、「お申込みいただける方」の欄を読んでください。勤続年数の記載があるかどうか、そこに書いてあります。

そのうえで、給与明細が今何か月分あるか、源泉徴収票がいつ出るかを確かめてください。この2つが分かれば、申し込む時期はご自身で決められます。

💡 FP細井のワンポイント本音アドバイス

私は町田で不動産の仕事を20年以上、相模原には40年以上暮らしてきました。宅地建物取引士とAFPの両方の立場で、ローンの審査に不安のある方のご相談もたくさん扱っています。金融機関の選び方まで含めて、一緒に考えることができます。

よくある質問

Q. 試用期間中でも申し込めますか?

A. 金融機関によって扱いが分かれます。考え方としては2つに分かれます。申込要件に勤続年数の条件がある商品では、試用期間中は本採用前という位置づけになるため、本採用後に申し込むほうが進めやすくなります。一方、要件に勤続年数を置いていない商品では、収入が書類で確かめられるかが中心になります。まず雇用条件通知書で試用期間の有無と期間を確かめ、そのうえで申し込もうとしている金融機関の商品説明をご覧ください。

Q. 転職の予定を伝えずに申し込んでも大丈夫ですか?

A. おすすめしません。住宅ローンの審査は、申込時の勤務先と収入を前提にしています。本審査や融資実行の前に転職すると、条件の見直しや再審査になることがあります。転職の予定がある場合は、先に不動産会社と金融機関に伝えてください。隠して進めるより、時期を調整するほうが、結果として早く進みます。

Q. グループ会社への転籍や出向の場合はどうなりますか?

A. 勤続年数を通算して扱われる場合があります。ご自身の都合による転職とは事情が異なるため、転籍の経緯が分かる書類(辞令や社内通知など)を用意しておくと、説明しやすくなります。扱いは金融機関ごとに異なりますので、窓口で事情を伝えたうえでご確認ください。

Q. 転職してから借り換えはできますか?

A. 借り換えの審査も、新規の借入と同じように勤務先と収入を確かめられます。転職直後は、新規の場合と同じく書類が揃いにくい時期です。借り換えは急ぐ必要がないことも多いので、給与明細や源泉徴収票が揃ってから検討されるほうが進めやすいでしょう。なお、借り換えには諸費用がかかります。金利差だけで判断せず、費用を含めて比べてください。

Q. 審査に通らなかった場合、次はいつ申し込めますか?

A. 「何か月空ければよい」という決まりはありません。ただ、短期間に申し込みを繰り返すと、その記録が信用情報に残ります。大切なのは期間そのものより、通らなかった理由に心当たりがあるかどうかです。勤続年数が理由なら書類が揃うのを待つ、ほかの借入が理由ならそちらを減らす。理由に応じて手を打ってから、あらためて申し込んでください。

まとめ|勤続年数より、申し込む時期を設計する

  1. 勤続年数を申込要件にしていない住宅ローンもある。【フラット35】のご利用条件には勤続年数の記載がない(2026年4月1日現在)
  2. 民間の金融機関の条件は一律ではない。口コミではなく、その金融機関が公表している商品説明を確かめる
  3. 転職の型(同業種・異業種・独立)で説明のしやすさが変わる。独立された方は考え方がまったく別になる
  4. 給与明細・源泉徴収票・雇用条件通知書が揃う時期を見て、申し込む時期を決める。数か月待つほうが早いこともある
  5. 総返済負担率の30%・35%は上限であって目安ではない。手取りから逆算して、返せる額を先に決める

転職とローンのタイミング、一緒に組み立てます

「今の勤続年数で申し込めるのか」「あと何か月待つべきか」。そこからのご相談で構いません。大手では扱いにくいとされる事情のある案件も、一件ずつ丁寧に扱ってきました。審査の結果をお約束することはできませんが、条件の確かめ方と申し込む順番については、具体的にお手伝いできます。匿名でのご相談も承ります。

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