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物件探し

相模原市中央区のハザードマップの見方|台地の上なら確認は不要?相模川・境川・内水の確認点

2026年9月25日

「相模原市中央区のハザードマップは、どこで見ればいいの?」
「相模原駅や淵野辺の近くは台地の上だから、水害の心配はない?」
「相模川や境川に近い物件は、避けたほうがいいの?」

相模原市中央区のハザードマップは、相模原市ホームページの「防災に関する各種マップ」のページから、PDFで入手できます。確かめるのは、「洪水(川があふれる浸水)」「浸水(内水)(大雨で下水道や水路があふれる浸水)」「土砂災害」の3種類で、地震が気になる方は「揺れやすさマップ」も加えます。これを、物件の住所で1枚ずつ見ていくのが基本です。

中央区は、相模川がつくった段丘(ひな壇のような台地)の上に市街地が広がります。ただし台地の上にも内水の浸水想定はあり、相模川沿いの低地、町田市との境を流れる境川の近く、段丘の崖ぎわでは、見るべき地図が変わります。「中央区だから大丈夫」「この地区なら安心」とは言い切れません。

この記事では、相模原に暮らして40年以上、町田で不動産の仕事をして20年以上になる私が、中央区の地区ごとに重点的に見る地図、浸水の履歴の確かめ方、重要事項説明(契約の前に宅建士が物件の大事な事項を説明すること)で説明されること・されないこと、火災保険と住宅ローンとの関係を整理します。

細井誠

✍️ この記事を書いた人

FPマイスターホーム代表 細井 誠(宅地建物取引士・AFP)

相模原に暮らして40年以上、町田で不動産の仕事をして20年以上。これまで1,000件以上のご相談をお受けしてきました。「買える家」ではなく、「無理なく、幸せに暮らせる家」をご提案します。趣味はトライアスロン。お客様が納得されるまで、最後までお付き合いします。プロフィール

目次

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この記事でわかること

相模原市中央区のハザードマップは3種類+揺れやすさ|入手先と版の確認

相模原市中央区のハザードマップは、区ごとの冊子があるわけではありません。市全体の地図のうち、中央区が載っている地図面や分割図を選んで見ます。入手先は、いずれも「防災に関する各種マップ」のページからたどれます。

相模原市中央区で確認する地図と、中央区で見るところ(2026年9月時点)

地図 分かること 中央区で見るところ
洪水ハザードマップ 川があふれたときの浸水の範囲と深さ 「相模川・境川・鳩川・道保川編」のP5〜P10(相模川・鳩川・道保川)とP11〜P18(境川)
浸水(内水)ハザードマップ 大雨で下水道や水路があふれたときの浸水想定 分割図(1)〜(5)のうち、物件の地区が載っているもの
土砂災害ハザードマップ 土砂災害警戒区域・特別警戒区域の位置 「中央区」の情報面と地図面(令和4年3月作成)
揺れやすさマップ(参考) 地盤による地震の揺れやすさ(50m四方のます目ごと) 建物の耐震性や地震保険を考える材料

このほか、ハザードや避難所の情報をまとめたWeb地図「さがみはら防災マップ」(各種マップのページから開けます)と、小学校区ごとに災害の情報を整理した「中央区防災カルテ」(令和8年4月1日時点の地区の状況等を掲載と案内)もあります。

見る前に確かめたい「版」と「作成日」

ハザードマップは、県の想定が見直されると作り直されます。市の各種マップのページでは、相模川の洪水浸水想定区域(川があふれたときに浸水が想定される区域)のうち「家屋倒壊等氾濫想定区域」(家が流されたり壊れたりするおそれがある区域)を過大に設定する誤りがあり、令和7年12月25日に神奈川県が区域図を修正したこと、市の洪水ハザードマップも今後修正する予定であることが案内されています(2026年9月時点)。古い冊子や、作成日の分からない地図を使うときは、作成日を確かめてからにしてください。

💡 FP細井のワンポイント本音アドバイス

地図をダウンロードしたら、ファイル名と作成日をメモしておくのがおすすめです。物件を比べるとき「どの版で見たか」が分かっていると、判断のぶれが少なくなります。

中央区の地形|台地の上・段丘の崖ぎわ・相模川沿いの低地で、見るべき地図が違う

中央区の地形を知っておくと、ハザードマップの色がなぜその場所に付いているのかが読みやすくなります。相模原市教育委員会の「相模原市文化財保存活用地域計画」(令和7年11月)の第1章「相模原市の概況」(PDF)では、次のように説明されています。

  • 多摩丘陵と相模川沿いの低地のあいだに、相模野台地が広がっている
  • 相模野台地は、相模川が何度も流れを変えてできた主に3つの段丘面からなり、高い方から相模原面、田名原面、陽原面と呼ばれる、ひな壇状の地形になっている
  • 相模川沿いの低地は、相模川の氾濫によって形成された土地で、浸水想定区域が川沿いにある
  • 段丘の崖の下には、湧き水が多く確認されている

同じ中央区でも、「台地の上」「段丘と段丘のあいだの崖ぎわ(段丘崖)」「相模川沿いの低地」では、確かめるべき災害の種類が違うということです。

中央区を流れる主な川

市の「相模原市内を流れる河川とその管理者」によれば、相模川・鳩川・道保川は一級河川(国が指定した水系の川)で、神奈川県が管理しています。鳩川の上流側の一部は、準用河川(一級・二級以外で、市町村が指定して管理する川)として市が管理しています。境川は二級河川(都道府県が指定した水系の川)で、町田市との境を流れ、一部区間は東京都が管理しています。

💡 FP細井のワンポイント本音アドバイス

物件の住所が決まったら、まず「台地の上か、崖ぎわか、相模川沿いの低地か」「近くの川は相模川系か境川か」を確かめてから地図を開くと、見るページを迷わずに済みます。

洪水ハザードマップの見方|中央区は相模川と境川の2つの地図面を確かめる

相模原市の洪水ハザードマップは、神奈川県が水防法(洪水などへの備えを定めた法律)にもとづいて公表している洪水浸水想定区域図をもとに作られています。想定している雨は「想定し得る最大規模降雨(1,000年に1回程度発生すると想定される大雨)」です(相模原市、2026年9月確認)。

中央区で見るのは「相模川・境川・鳩川・道保川編」です。この冊子は、川ごとに地図のページが分かれています。

中央区で開く洪水ハザードマップのページ

物件の場所 開くページ もとになった県の区域図の公表日(市のページの記載)
相模川・鳩川・道保川に近い側(田名・水郷田名など相模川寄り、鳩川の近く) P5〜P10 相模川・鳩川・道保川洪水避難地図 相模川(小倉橋付近から下流)平成29年3月31日、鳩川・道保川 平成30年12月21日
町田市との境、境川に近い側 P11〜P18 境川洪水避難地図 境川 平成30年1月26日
どちらの場合も P3〜P4 マップの見方・使い方、P29〜P30 緊急避難場所等一覧 ―

洪水ハザードマップで見る3つの点

  1. 浸水の深さ:物件の位置に色が付いているか、付いていればどの深さの区分か。凡例(色の説明)は「マップの見方・使い方」で確かめます
  2. 家屋倒壊等氾濫想定区域:相模川のこの区域は県が修正済みで、市の地図は修正予定です。最新の区域は神奈川県の「洪水浸水想定区域図」で確かめます
  3. 避難先と道のり:最寄りの緊急避難場所までの道が、低い土地や川沿い、段丘の急な坂を通らないか

地点ごとの浸水の深さの目安は、国土地理院の「浸水ナビ(地点別浸水シミュレーション検索システム)」でも調べられます。

浸水の履歴の確かめ方

ハザードマップは「想定」の地図で、過去に実際に浸水したかどうかは別に確かめます。相模原市は、地区ごとの浸水箇所の一覧を公開していません(2026年9月時点)。市全体の災害の記録は、相模原市地域防災計画の資料編(令和8年6月修正)の「相模原市の災害記録」に載っています。物件ごとの履歴は、次の3つで確かめます。

  • 売主が記入する告知書(物件状況報告書。過去の浸水の有無などを書く書類)
  • 仲介する不動産会社への質問
  • 市の担当課(内水の浸水は、浸水(内水)ハザードマップのページに載っている下水道の担当課)への問い合わせ

履歴の調べ方の詳しい手順は、相模原市南区のハザードマップの記事でも解説しています。

💡 FP細井のワンポイント本音アドバイス

宅建士として重要事項説明をする側から見ると、説明の場で示す洪水ハザードマップは「作成日」と「物件の位置の印」が要です。説明を受けるときは、示された地図の作成日と、印の位置が物件の場所と合っているかを、その場で確かめてください。

浸水(内水)ハザードマップ|相模原市は台地の上の市街地も対象地区

相模原市の浸水(内水)ハザードマップは、短い時間に強い雨が降って、下水道や水路で流しきれずにあふれる浸水を想定した地図です。想定している雨は、平成20年に市内で記録した「1時間に96.5ミリメートル」と同じ雨が市全域に同時に降った場合です。市のページの最終更新は令和2年9月14日です(2026年9月確認)。

台地の上の市街地でも、道路の低い所やくぼ地では水がたまることがあります。中央区の地区は、次の分割図に分かれて載っています。

浸水(内水)ハザードマップの分割図と、中央区の主な対象地区(市のページの記載から抜粋)

分割図 中央区の主な対象地区
分割(1) 下九沢、南橋本
分割(2) 相模原、小山、清新、共和、中央、富士見、鹿沼台、淵野辺、東淵野辺、矢部、横山、宮下 など(相模原駅・淵野辺駅・矢部駅の周辺)
分割(3) 上溝、田名、水郷田名、光が丘、陽光台、緑が丘、並木 など
分割(4) 青葉、松が丘
分割(5) 田名塩田の一部

ここでの「対象地区」は、その分割図に載っている地区という意味です。地区名が載っていても、地区のすべてで浸水が想定されているわけではありません。物件の位置に色が付いているかは、地図面で確かめます。

市のページには、色が付いていない所でも浸水が起こる可能性があること、反対に造成や下水道の対策で、色が付いている所でも浸水しない可能性があることが書かれ、「ひとつの目安」として使うよう案内されています。また、市の各種マップのページには「市が作成・公表している水防法にもとづくハザードマップは、洪水ハザードマップのみ」とあり、内水の地図は水防法にもとづく地図ではありません。

💡 FP細井のワンポイント本音アドバイス

内水の地図は、重要事項説明で所在地を示す義務の対象ではないため、ご自身で見ておくことが大切です。相模原駅や淵野辺のような台地の上の物件でも、内水の地図と、雨の日の前面道路の様子を確かめてください。

土砂災害ハザードマップ|段丘の崖ぎわは警戒区域の指定を確認

土砂災害ハザードマップは、土砂災害防止法にもとづく区域を地図に示したものです。中央区の地図は令和4年3月作成で、「情報面」と「地図面」に分かれています。

  • 土砂災害警戒区域:土砂災害が起きたときに、住民の生命や身体に危害が生じるおそれがある区域
  • 土砂災害特別警戒区域:警戒区域のうち、建物が壊れて住民に著しい危害が生じるおそれがある区域。開発や建築に制限があります

中央区は段丘と段丘のあいだに崖が連なる地形なので、崖の上に建つ家も、崖の下に建つ家も、区域に入っていないかを確かめます。

地図の作成後に指定された区域もある

市のページでは、地図の区域は作成時点のもので、追加指定や解除で現在の指定と異なる場合があると案内され、「土砂災害ハザードマップに反映されていない土砂災害警戒区域等(令和7年2月14日時点)」の一覧も公開されています。最新の指定は、神奈川県の告示図書(県が区域を指定したことを公に示した図面など)や「神奈川県土砂災害情報ポータル」で確かめられます。

また、市のページには、令和元年東日本台風で市内に発生した土砂災害のうち約8割が、土砂災害警戒区域やその周辺で発生したと書かれています。区域の「周辺」も含めて見ておくことが大切です。

💡 FP細井のワンポイント本音アドバイス

土砂災害の区域は、道路1本の違いで入る・入らないが分かれることがあります。地図で確かめたうえで、現地で崖の高さや擁壁(土留めの壁)の状態も見ておくのがおすすめです。

相模原駅・淵野辺は内水、田名・水郷田名は洪水、段丘の縁は土砂|中央区の地区別に見る地図と確認手順

ここまでの地図を、中央区の地区ごとに「重点的に見る地図」として整理します。同じ地区の中でも、台地の上か、崖ぎわか、川の近くかで変わるので、あくまで最初に開く地図の目安です。3種類の地図は、どの地区でも一通り見てください。

中央区の地区別に、重点的に見る地図(目安)

地区(駅) 重点的に見る地図 開くところ
相模原駅周辺(相模原・中央・富士見・清新・小山 など) 浸水(内水) 内水の分割(2)。町田市との境(境川)に近い側は洪水の境川の地図面も
淵野辺・矢部周辺(淵野辺・東淵野辺・鹿沼台・共和・矢部 など) 浸水(内水) 内水の分割(2)。境川に近い側は洪水の境川の地図面も
上溝・光が丘・陽光台周辺 浸水(内水)、段丘の縁は土砂災害 内水の分割(3)、土砂災害の中央区の地図面。鳩川に近い物件は洪水のP5〜P10
田名・水郷田名・田名塩田 洪水(相模川)、段丘の縁は土砂災害 洪水のP5〜P10、土砂災害の中央区の地図面、内水の分割(3)(5)
下九沢・南橋本 浸水(内水) 内水の分割(1)

相模原駅や淵野辺の住みやすさ(通勤・買い物・子育て)は、相模原市の住みやすさの記事で解説しています。ここでは、災害リスクの確認手順に絞ります。

物件の住所で確かめる5つの手順|重ねるハザードマップから現地確認まで

国土交通省の「重ねるハザードマップ」は、住所を入れるとその地点で想定される災害のリスクを文章で表示してくれます。最初の見当をつけるのに便利ですが、細かい区域や深さ、内水の想定は、市の個別の地図で確かめます。

物件の住所で確かめる5つの手順

順 すること 使うもの
1 住所を入れて、どの災害を詳しく見るか見当をつける 重ねるハザードマップ、さがみはら防災マップ
2 上の表で、その地区で重点的に見る地図を決める この記事の地区別の表
3 洪水・内水・土砂災害の3つの地図で、物件の位置を確かめる 相模原市の各ハザードマップ
4 土砂災害の追加指定と、浸水の履歴を確かめる 県の告示図書、告知書、不動産会社・市への質問
5 現地を歩いて、坂・くぼ地・崖・水路と避難先までの道を見る 地図と、雨の日の現地

中央区は段丘の地形なので、平らに見えてもゆるやかに下っている道や、段丘の縁で急に下る坂があります。物件の前の道路が周りより低くないか、近くに水路や崖がないか、避難場所まで急な坂を上り下りするかを、ご自身の足で確かめてください。

よくある見落とし

  • 「浸水想定区域の外だから水害は起きない」と受け取ってしまう(色が付いていない所でも浸水することはあります)
  • 台地の上だからと、内水の地図を見ていない
  • 境川に近いのに、相模川の地図面だけを見ている(その逆も)
  • 古い版の地図や、作成日の分からない地図で判断してしまう
  • 土砂災害ハザードマップの作成後に指定された区域を確かめていない

💡 FP細井のワンポイント本音アドバイス

候補の物件ごとに「5つの手順」の結果を1枚の表にまとめると、比べやすくなります。地区名だけで判断せず、住所ごとに3つの地図の結果を並べてください。

重要事項説明の水害リスク説明|2020年8月からの義務と、説明されないこと

2020年(令和2年)8月28日から、不動産の取引の際の重要事項説明で、水防法にもとづく水害ハザードマップにおける物件の所在地を示すことが義務になりました(国土交通省 報道発表、2020年7月17日)。国土交通省のQ&A(PDF)では、物件が浸水想定区域の外にあっても位置を示し、区域外だから水害のリスクがないと誤解させないよう配慮すること、近くの避難所の位置も示すことが望ましいことが示されています。土砂災害警戒区域については、以前から、区域内にあるときはその旨を説明する事項です(宅地建物取引業法施行規則 第16条の4の3)。

相模原市が水防法にもとづいて作成・公表しているハザードマップは洪水ハザードマップのみです。そのため、中央区の物件で説明の義務があるのは、次のように整理できます。

相模原市中央区の物件で、重要事項説明で扱われる地図・区域

地図・区域 重要事項説明での扱い 自分で確かめること
洪水ハザードマップ 所在地を示す義務あり 深さ・家屋倒壊等氾濫想定区域・避難先
土砂災害警戒区域 区域内なら説明する事項 地図作成後の追加指定、区域の周辺
浸水(内水)ハザードマップ 水防法にもとづく地図ではない 物件の位置の色、前面道路の低さ
揺れやすさマップ 説明の義務の対象ではない 建物の耐震性、地震保険

重要事項説明は契約の直前に行われることが多いので、購入の申し込み(買付)を入れる前に、ご自身で地図を見ておくことをおすすめします。

💡 FP細井のワンポイント本音アドバイス

説明を受ける側としては、「洪水の地図のほかに、内水と土砂災害の地図ではどうなっていますか」と一言たずねてみてください。重要事項説明で示される地図は、確かめることの最低限です。分からない点は、地図を作った市の担当窓口に問い合わせることができます。

FPの視点|火災保険の水災補償と住宅ローンは、ハザードマップとセットで考える

1,000件以上のご相談をお受けしてきたFPとして、不動産の判断は家計と切り離さないことを大切にしています。浸水や土砂災害で家が傷んでも、住宅ローンの返済は続きます。保険と返済計画は、ハザードマップの結果とセットで考えます。

水災等地と保険料の違い

損害保険料率算出機構(損保料率機構)は2023年6月、住宅向け火災保険の参考純率(保険会社が保険料を決めるときの参考になる料率)で、全国一律だった水災の料率を、建物のある市区町村ごとの5区分に分けました。この区分を「水災等地」といい、1等地が最もリスクが低く、5等地が最も高い区分です。

  • 水災の保険料だけで見ると、5等地は1等地の約1.5倍(同機構「水災等地検索」のページの説明)
  • 火災・風災・雪災・水災などを合わせた保険料全体で見ると、最も高い地域は最も低い地域の約1.2倍(同機構「火災保険参考純率 改定のご案内」2023年6月)

どちらも参考純率での数字で、実際の保険料や区分は保険会社によって異なります。また、等地は内水や土砂災害も含めた水災リスク全体で見ているため、洪水ハザードマップと一致しない場合があります。中央区の等地は、同機構の「水災等地検索」で調べられます。

「色が付いていないから水災補償は外そう」と決める前に、3つの地図と、建物の位置(1階の床の高さ、半地下の駐車場の有無など)を確かめてから判断してください。

住宅ローンと住居費

住宅金融支援機構の融資(【フラット35】など)では、返済が終わるまで建物に火災保険を付けることが条件です。機構が求めているのは火災による損害の補償で、水災補償を付けるかどうかは契約の内容で決まります。民間の金融機関の住宅ローンの条件は、各金融機関で確かめてください。地震の揺れによる損害は地震保険の対象で、地震保険料控除が受けられる場合があります。

  • 毎月の住居費 = ローンの毎月返済額 +(火災保険料+地震保険料)の年額 ÷ 12 + 修繕のための積立(マンションなら修繕積立金・管理費)

この合計が、手取りの収入から見て無理なく払い続けられるかで借入額を考えます。「借りられる額」ではなく「返せる額」から逆算するのが基本です。

💡 FP細井のワンポイント本音アドバイス

物件価格が安い理由がハザードマップにある場合は、「価格の差額」と「水災補償などの保険料の差(年額)× 住む予定の年数 + 止水板(玄関などに立てて水の侵入を防ぐ板)など備えにかかる費用」を並べて比べてください。安さだけで決めず、住んでからの支出まで見るのが、家計を守る考え方です。

よくある質問

Q. 相模原市中央区で、浸水しにくい地区はどこですか?

A. 「この地区なら浸水しない」とは言えません。中央区は台地の上に市街地が広がっていますが、台地の上でも内水の浸水が想定される場所があり、相模川沿いの低地や境川の近く、段丘の崖ぎわでは確かめたい地図が増えます。地区の名前ではなく、物件の住所で洪水・内水・土砂災害の3つの地図を確かめてください。

Q. 相模原市中央区のハザードマップは紙でもらえますか?

A. 相模原市のホームページの「防災に関する各種マップ」から、洪水・浸水(内水)・土砂災害の各ハザードマップをPDFでダウンロードできます。紙での配布の状況は、市の危機管理統括部 防災計画担当(042-769-8208)に確かめてください。

Q. 相模原駅や淵野辺の周辺は、台地の上なので確認しなくても大丈夫ですか?

A. 台地の上でも確認は必要です。相模原駅・淵野辺駅の周辺の地区は浸水(内水)ハザードマップの分割(2)に載っているので、物件の位置に色が付いていないか、前面道路が周りより低くないかを確かめてください。境川に近い側では、洪水の境川の地図面もあわせて見ます。

Q. ハザードマップで色が付いている物件は、買わないほうがいいですか?

A. 一律に「買わないほうがいい」とは言えません。浸水の深さ、建物の構造や床の高さ、避難先までの道のり、火災保険の水災補償の保険料、将来売るときの説明の手間などを並べて、ご家族が納得できるかで判断します。迷うときは急いで決めず、「今は動かない」ことも選択肢の1つです。

Q. 重要事項説明で、内水ハザードマップの説明はありますか?

A. 相模原市では、水防法にもとづいて作成・公表しているハザードマップは洪水ハザードマップのみと案内されています。重要事項説明で所在地を示す義務があるのは洪水ハザードマップなので、内水の地図はご自身で確かめておくことをおすすめします。

Q. 火災保険の水災補償は、台地の上の物件でも付けたほうがいいですか?

A. 台地の上でも、内水の浸水や、崖ぎわの土砂災害は起こりえます。水災の保険料は市区町村ごとの水災等地や保険会社で変わるので、3つの地図と建物の位置を確かめたうえで、保険料と補償の内容を比べて決めてください。

まとめ|相模原市中央区のハザードマップは「住所で・3種類の地図で・現地で」確かめる

  1. 相模原市中央区のハザードマップは、市の「防災に関する各種マップ」から入手し、洪水・浸水(内水)・土砂災害の3種類(+揺れやすさ)を物件の住所で確かめる
  2. 相模原駅・淵野辺は内水、田名・水郷田名は相模川の洪水、段丘の縁は土砂災害、境川に近い側は境川の地図面を重点的に見る
  3. 地図の作成日を確かめる。相模川の家屋倒壊等氾濫想定区域は県が修正済みで、市の地図は修正予定(2026年9月時点)。浸水の履歴は告知書・不動産会社・市に確かめる
  4. 重要事項説明で所在地を示す義務があるのは洪水ハザードマップ。内水と土砂災害の追加指定は自分でも確かめる
  5. 火災保険の水災補償・地震保険・住宅ローンの返済を、地図の結果とセットで考え、「無理なく返せる額」で判断する

まずは、気になっている物件の住所を「重ねるハザードマップ」に入れ、この記事の地区別の表で、どの地図を重点的に見るかを決めてみてください。町田市・相模原市全体の見方は町田・相模原のハザードマップの見方で解説しています。

気になる物件の災害リスク、一緒に確認します

相模原市中央区で気になる物件があれば、住所をお知らせください。洪水・内水・土砂災害の地図の確かめ方から、火災保険の水災補償、住宅ローンの返済計画まで、家計の視点で一緒に整理します。

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