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【町田・相模原】親の家の終活|元気なうちに話したい5つの確認と切り出し方

2026年9月28日

「親の家の終活、そろそろ考えたほうがいいのは分かっている。でも、何から話せばいいのか……」
「元気な親に『家をどうする?』と聞くのは、縁起でもない気がして言い出せない」

親の家の終活は、親が元気で、自分の考えを話せるうちに「5つの確認」をしておくだけで、ぐっと進めやすくなります。売るか残すかを今すぐ決める必要はありません。まずは、名義、住宅ローンの残り、固定資産税、親の希望、きょうだいの考えを知っておくことが出発点です。
この記事では、相模原に住んで40年以上、町田で不動産の仕事をして20年以上の宅建士・FPの立場から、5つの確認の中身と、不安をあおらない切り出し方、判断能力が落ちる前に知っておきたい制度、2024年4月から始まった相続登記の義務化までを、順番に整理します。

細井誠

✍️ この記事を書いた人

FPマイスターホーム代表 細井 誠(宅地建物取引士・AFP)

相模原に暮らして40年以上、町田で不動産の仕事をして20年以上。これまで1,000件以上のご相談をお受けしてきました。「買える家」ではなく、「無理なく、幸せに暮らせる家」をご提案します。趣味はトライアスロン。お客様が納得されるまで、最後までお付き合いします。プロフィール

目次

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この記事でわかること

親の家の終活は、いつ・誰と話し始める?

親の家の終活で大切なのは、「元気なうち」に話し合いを始めることです。家の売却や賃貸、名義の変更などは、原則として持ち主である親ご本人の意思で進めます。親の判断能力が落ちてからでは、家族が代わりに手続きをしようとしても、使える方法が限られてしまいます。

「まだ早い」と感じる時期こそ、実は話し始めやすい時期です。親が70代でも80代でも、体調や気持ちが落ち着いているときに、軽い話題として触れておくのがおすすめです。

最初の話し合いに、家族全員がそろう必要はありません。まずは親と、いちばん話しやすい子ども1人から始め、分かったことをきょうだいに共有する形でも十分です。子どもの側から見れば、これは「実家の終活」です。実家のことを親と話し合うときも、最初の一歩は書類で分かることの確認からで大丈夫です。

親の家の終活|まず確かめたい5つのこと

5つの確認と、確かめ方

確認すること 何で確かめるか 分かること
① 名義・権利証・登記 登記事項証明書、登記識別情報(権利証) 家の持ち主は誰か、共有か、担保は残っているか
② 住宅ローンの残り 返済予定表、金融機関の通知 完済しているか、団体信用生命保険の有無
③ 固定資産税 納税通知書・課税明細書 毎年の負担、持ち続けたときのお金
④ 親の希望 親との会話 住み続ける・住み替え・施設、どれを望むか
⑤ きょうだいの考え きょうだいとの会話 家を残したい人・使いたい人がいるか

町田市や相模原市には、駅からバス便の住宅地や、坂道の多い住宅地も少なくありません。今は元気に暮らせていても、車の運転をやめたとき、坂の上り下りがつらくなったときに、暮らし方を見直す方もいます。親の家の終活は、「家をどうするか」だけでなく、「親がこの先どこで、どう暮らしたいか」を知るための話し合いでもあります。

💡 FP細井のワンポイント本音アドバイス

最初から「家をどうする?」と結論を聞かなくて大丈夫です。最初の一歩は、③の固定資産税の納税通知書(課税明細書)を一緒に見せてもらうことです。毎年5月ごろに届き、家に保管されていることが多いので、登記簿を取り寄せるより手軽に始められます。そこから①②の名義やローンへと進むと、数字や事実がそろい、親もご家族も落ち着いて話しやすくなります。

確認①②|名義と権利証・登記、住宅ローンの残りを確かめる

確認① 家の名義は誰か(登記事項証明書で確かめる)

親の家の「名義」、つまり登記簿に載っている持ち主が誰なのかを、まず確かめます。「父の家だと思っていたら、土地は祖父の名義のままだった」「両親の共有名義だった」という場合もあります。

名義は、法務局で登記事項証明書(登記簿の内容を証明する書類)を取ると分かります。法務局の案内によると、登記事項証明書は窓口や郵送のほか、オンラインでも請求でき、郵送や指定した登記所での受け取りが選べます(2026年9月時点)。

あわせて、権利証(登記済証。登記が済んだときに持ち主に渡される書面)や登記識別情報(権利証に代わって発行される12桁の符号)が、どこに保管されているかも親に聞いておきます。法務局の案内では、登記識別情報は再発行や番号の変更ができないとされています(2026年9月時点)。売却などで使う大切なものなので、「どこにあるか」だけ確かめ、中身を無理に見る必要はありません。

確認② 住宅ローンは残っているか

親の家に住宅ローンが残っているかどうかも、大事な確認です。完済していると思っていても、リフォームローンや、住み替えのときに組んだローンが残っていることもあります。

確かめるのは、次の3点です。

  • 住宅ローンを完済しているか(返済予定表や金融機関からの通知で確かめる)
  • 完済していても、登記簿に抵当権(金融機関の担保)の登記が残っていないか
  • 団体信用生命保険(団信:ローンを組んだ人が亡くなったときなどに、残りの返済にあてられる保険)に入っているか

完済しても、抵当権の登記は自動では消えません。抹消の手続きをしないまま年月がたつと、売却のときに手間がかかることがあります。登記事項証明書の「乙区」(担保などが書かれている欄)を見れば、抵当権が残っているかが分かります。

💡 FP細井のワンポイント本音アドバイス

名義とローンの確認は、親に「財産を教えて」と切り出すより、「登記簿を取ってみたから、一緒に見てくれる?」と書類を見せるほうが、話を始めやすくなります。登記事項証明書は、持ち主でなくても請求できる書類です。

確認③|固定資産税と、親の家を持ち続けるお金

親の家を持ち続けると、毎年固定資産税(土地や建物の持ち主にかかる市の税金)の納税通知書が届きます。町田市の案内では、固定資産税の納税義務者は1月1日時点の所有者で、税率は固定資産税が1.4%(標準税率。法律で標準とされている税率)、都市計画税(市街化区域などの土地・建物にかかる税金)が0.27%です(2026年9月時点)。納税通知書は毎年5月1日ごろに送られ、年4回の納期に分けて納めます。

税額は、おおまかに次の形で計算されます。

  • 固定資産税=課税標準額(税金の計算のもとになる額)×1.4%
  • 都市計画税=課税標準額×0.27%

実際の課税標準額や税額は、納税通知書に付いている課税明細書(持っている土地・建物ごとの内訳)を見ると、土地と建物ごとに分かります。親に「今年の固定資産税の通知、見せてもらえる?」と聞くのが、いちばん手軽な確認方法です。

通知書が見つからない場合、相模原市の案内によると、所有者本人や相続人などが、市民税課・緑市税事務所・南市税事務所・各まちづくりセンターなどの窓口で、名寄帳(その人が市内に持つ土地・建物の一覧)の証明書を取ることができます。手数料は1年度1件300円で、郵送でも申請できます(2026年9月時点)。町田市の場合は、町田市の資産税課などに確認してください。

FPの視点|税金だけでなく、保険と修繕も「家のお金」

親の家にかかるお金は、固定資産税だけではありません。

  • 火災保険・地震保険:契約者は誰か、更新はいつか、水災補償が付いているか
  • 修繕費:屋根・外壁・給湯器など、築年数に応じて必要になる費用
  • 管理の手間とお金:空き家になったときの見回り、庭木の手入れ、光熱費の基本料金

とくに火災保険は、親が施設に入るなどして家が空き家になると、契約の条件が変わる場合があります。空き家になりそうなときは、早めに保険会社や代理店に確認してください。水災補償が必要かどうかは、ハザードマップで家のある場所を確かめてから考えると判断しやすくなります(参考:町田・相模原のハザードマップの見方)。

💡 FP細井のワンポイント本音アドバイス

固定資産税の額が分かると、「持ち続けたら年にいくらかかるか」を計算できます。目安は「固定資産税・都市計画税+火災保険・地震保険の保険料(1年あたり)+修繕の予定額÷その年数+空き家の光熱費の基本料金×12か月」です。この合計を、親の年金や子どもの家計と並べて見ると、無理なく持ち続けられるかが判断しやすくなります。

確認④⑤|親の希望(住み続ける・住み替え・施設)ときょうだいの考え

確認④ 親はこの先、どこで暮らしたいか

親の家の終活で、いちばん大切なのは親の希望です。大きく分けると、次の3つがあります。

親の希望と、家について考えること

親の希望 家について考えること 関係するお金・制度
住み続けたい バリアフリーの工事、見守り、将来の相続の形 修繕費、固定資産税、相続登記
住み替えたい(駅の近く・小さな家など) 今の家を売るか貸すか、住み替え先の資金 売却の税金、住み替え先の費用
施設に入りたい・入る可能性がある 入居後の家を売るか、残すか、誰が管理するか 入居費用、空き家の管理費、売却の税金

どれを選んでも、正解・不正解はありません。大切なのは、親の希望を知ったうえで、家族が「その希望をかなえるために、家をどうするか」を考えることです。

確認⑤ きょうだいの考えを聞いておく

親の家を「残したい」「将来住みたい」と思っているきょうだいがいるかどうかも、確かめておきます。相続のあとで初めて意見の違いに気づくと、話し合いが長引く原因になります。

きょうだいに聞くときは、「誰がもらうか」ではなく、「親の希望をどう支えるか」という形で話すと、角が立ちにくくなります。遠方に住むきょうだいには、登記事項証明書や固定資産税の額などの「事実」を先に共有しておくと、話が早く進みます。

💡 FP細井のワンポイント本音アドバイス

親の希望は、一度聞いたら終わりではありません。体調や気持ちで変わるものです。年に1回、お正月やお盆など家族が集まるときに「その後どう?」と聞き直すくらいの気持ちでいるのがおすすめです。

不安をあおらない「切り出し方」|親の家の話を始める3つのコツ

親の家の話は、切り出し方ひとつで、その後の話し合いの進みやすさが変わります。「このままだと大変なことになる」と不安をあおると、親は身構えてしまい、かえって話が進まなくなります。

コツ1 自分や身近な話題をきっかけにする

「友人の家で相続の手続きが大変だったらしい」「テレビで相続登記が義務になったと言っていた」など、身近な話題をきっかけにすると、自然に話を始めやすくなります。「自分も家のことを整理しておきたいから」と、自分ごととして話すのもよい方法です。

コツ2 「決める」のではなく「聞く」

最初の話し合いでは、何かを決めようとしないことが大切です。「この家、これからどうしたい?」「困っていることはない?」と、親の考えを聞くことに徹します。家は、親が長い年月をかけて手に入れ、暮らしてきた場所です。気持ちへの配慮を忘れないようにしましょう。

コツ3 「書類で分かること」から始める

気持ちの話がしにくいときは、登記事項証明書や固定資産税の通知など、書類で確かめられることから始めます。数字や事実を一緒に見ることで、話し合いが具体的になります。

切り出し方の例

「この前、相続登記が義務になったってニュースで見たんだけど、うちの名義ってどうなってるんだろうね」

「お父さんが元気なうちに、この家のこれからのことを聞いておきたいんだ。決めるのはまだ先でいいから」

💡 FP細井のワンポイント本音アドバイス

親の家の話し合いは、「一度で全部決めよう」としないことが大切です。1回目は聞くだけ、2回目に書類を見る、というくらいのゆっくりした進め方で十分です。すぐに結論を出さなくてよいと分かると、親も安心して話しやすくなります。

元気なうちしか選べない備え|任意後見・家族信託・遺言の違い

親の判断能力が落ちてくると、家を売る・貸すといった契約を、親本人が結ぶことが難しくなります。家族であっても、本人の代わりに自由に家を売ることはできません。ここで紹介する任意後見・家族信託・遺言は、どれも親が元気で、自分で判断できるうちにしか選べない備えです。名前と概要、どんな場合に話に出やすいかを知っておきましょう。

任意後見(にんいこうけん)

任意後見は、本人に判断能力があるうちに、将来、判断能力が不十分になったときに代わりにしてもらいたいことと、それを頼む人(任意後見人)を、契約で決めておく制度です。法務省・厚生労働省の案内によると、任意後見契約は公証人が作る公正証書(公証役場で作る、証明力の高い公文書)で結び、家庭裁判所が任意後見監督人(任意後見人の仕事をチェックする人)を選んだときから効力が生じます(2026年9月時点)。

  • 話に出やすい場合:家のことだけでなく、預貯金の管理や、介護サービス・施設入居の契約など、暮らし全体の手続きを任せる人を決めておきたい場合
  • 注意点:契約しただけでは使えず、判断能力が落ちたあとに家庭裁判所へ申し立て、任意後見監督人が選ばれてから効力が生じます。法務省の案内では、監督人には弁護士・司法書士などの第三者が選ばれることがあるとされています

判断能力が不十分になってから使う制度として、家庭裁判所が後見人などを選ぶ法定後見(法律にもとづいて、裁判所が支える人を決める制度)もあります。

家族信託(かぞくしんたく)

家族信託は、親(財産を託す人)が、信頼できる家族(財産を管理する人)に、家などの財産の管理や処分を任せる契約の仕組みです。不動産を信託するときは、信託の登記を行います。

  • 話に出やすい場合:「施設に入ったあと、親の家を売ってその費用にあてたい」など、特定の財産(とくに家)の管理や売却を、家族に任せておきたい場合
  • 注意点:任せられるのは、契約で信託した財産の管理・処分です。介護サービスや施設入居の契約など、暮らし全体の手続きを任せる仕組みではありません。契約の内容づくりには専門的な知識が必要です

遺言(いごん)

遺言は、親が亡くなったあと、家などの財産を誰にどう引き継ぐかを決めておくものです。生きているあいだの家の管理や売却には使えない点が、任意後見・家族信託との違いです。

自分で書く遺言は、法務省の「自筆証書遺言書保管制度」で法務局に預けることができ、この制度で預けた遺言は、家庭裁判所での検認(遺言書の状態を確かめる手続き)が不要とされています。公証人が作る公正証書遺言も、日本公証人連合会の案内では検認が不要とされています(いずれも2026年9月時点)。

どの備えが合うかは、親の希望や財産の内容によって違います。書き方や手続きの詳細は、司法書士・弁護士・公証役場などの専門家にご相談ください。当社では、「家をどうしたいか」という不動産とお金の面の整理をお手伝いします。

💡 FP細井のワンポイント本音アドバイス

専門家に相談する前に、家族で次の3つをそろえておくと話が早く進みます。①親が家をこの先どうしたいか、②もしものとき手続きを手伝う人は誰か(任意後見人や、財産を託す家族の候補)、③親の家の登記事項証明書と固定資産税の課税明細書です。

親の家が祖父母名義のままなら相続登記の義務化の対象|期限は2027年3月31日

2024年4月1日から、相続登記(相続した不動産の名義を、相続人に変える登記)の申請が義務になりました。法務省のQ&Aによると、不動産を相続で取得したことを知った日から3年以内に相続登記をする必要があり、正当な理由なく申請をしない場合は、10万円以下の過料(刑罰ではない、行政上のお金のペナルティ)の対象となります。2024年4月1日より前の相続で、まだ登記をしていないものは、2027年3月31日までに相続登記をする必要があります(2026年9月時点)。

親の家の終活でまず見分けたいのは、親の家の名義が、祖父母のままになっていないかです。確認①で取った登記事項証明書の「権利部(甲区)」(持ち主の移り変わりが書かれている欄)を見て、いちばん新しい所有者が祖父母になっていれば、祖父母の相続の登記が済んでいないことになり、義務化の対象です。

祖父母名義のままの場合は、親が元気なうちに手続きを進めておくと、あとで相続人が増えて話がまとまりにくくなるのを防ぎやすくなります。相続登記は司法書士に依頼するのが一般的です。話し合いがすぐにまとまらないときは、相続人申告登記(自分が相続人であることを法務局に申し出る手続き)で、ひとまず義務を果たす方法もあります。

💡 FP細井のワンポイント本音アドバイス

「うちは関係ない」と思っていても、登記事項証明書を取ってみたら名義が祖父母のままだった、という場合もあります。まずは確認①で名義を見て、祖父母名義なら早めに司法書士に相談してください。

「今は動かない」なら、見直すきっかけと特例の期限を決めておく

親の家の終活というと、「早く売ったほうがいいのでは」と考える方もいます。しかし、今すぐ売る・貸すを決める必要はありません。「今は動かない」と決めることも、立派な選択肢です。家計と照らして、今動く必要があるかを先に確かめるからです。当社がすぐに売る・買うをおすすめしないのも、不動産の判断を家計と切り離さずに考えたいからです。

ただし、「動かない」と決めるなら、「どうなったら見直すか」と「税金の特例の期限」を家族で共有しておきます。たとえば、「親が施設に入ったら見直す」「空き家になって1年たったら、売る・貸す・持ち続けるを比べる」のように、見直すきっかけを決めておきます。

FPの視点|売るタイミングで、税金が変わることがある

親が住んでいた家を売るときは、税金の特例が使えるかどうかで、手元に残るお金が変わることがあります。

売ったときの税金の対象になるのは、売った金額そのものではなく、譲渡所得(家を売って得た利益)です。計算の形は「譲渡所得=売った金額−(取得費+譲渡費用)」で、取得費は家を買ったときの代金など、譲渡費用は売るときの仲介手数料などです。

  • 親が住んでいるうち、または住まなくなってから一定期間内に、親が自分で売る場合:国税庁 No.3302によると、マイホーム(居住用財産)を売ったときは、条件を満たせば譲渡所得から3,000万円を上限に控除できる特例があります。住まなくなった家は、住まなくなってから3年を経過する日の属する年の12月31日までに売ることなどが条件です(令和8年4月1日現在法令等)
  • 相続したあとに、空き家になった親の家を売る場合:一定の要件を満たすと、相続人が使える空き家の特例があります(国税庁 No.3306、令和8年4月1日現在法令等)。建物の建築時期などの要件があり、使えない場合もあります

どちらの特例も、細かな要件があります。使えるかどうかは、国税庁のホームページや税務署、税理士に確認してください。売却の税金は、売却時の税金|3,000万円控除の使い方でも解説しています。

親の家の終活でよくある失敗と注意点

  • 子どもだけで話を進めてしまう:家の持ち主は親です。親の気持ちを置き去りにすると、話し合い自体が止まってしまいます
  • 「今は動かない」を、何も決めないことと混同する:見直すきっかけを決めずにいると、空き家のまま年月がたち、固定資産税や管理の負担だけが続くことがあります
  • 判断能力が落ちてから慌てる:親本人が契約できなくなると、使える方法が限られます
  • 税金の特例の期限を知らずに過ぎてしまう:施設への入居などで家が空いたあとは、売る時期によって特例が使えなくなる場合があります

💡 FP細井のワンポイント本音アドバイス

「今は動かない」は、何もしないことではありません。5つの確認を済ませたうえで「今は動かない」と決めたなら、固定資産税の通知が届く毎年5月に、家族で一度見直す習慣をつけるのがおすすめです。

よくある質問

Q. 親の家の終活は、何歳ごろから始めればいいですか?

A. 年齢で決まりはありません。親が元気で、自分の考えを話せるうちに始めるのが理想です。まずは名義や固定資産税など、書類で分かることを確かめるところから始めてください。

Q. 親が家の話をしたがりません。どうすればいいですか?

A. 無理に結論を聞こうとせず、「相続登記が義務になったらしい」など身近な話題をきっかけにしてみてください。1回で決めようとせず、時間をかけて何度か話すつもりでいると、親も構えずに話しやすくなります。

Q. 親の家の名義は、どうすれば分かりますか?

A. 法務局で登記事項証明書を取ると、登記簿上の持ち主が分かります。窓口・郵送のほか、オンラインでも請求できます。固定資産税の課税明細書にも、課税される土地・建物が載っています。

Q. 相続が起きる前に、親の家について決めておけることはありますか?

A. 親が元気なうちなら、家をこの先どうしたいか(住み続ける・住み替え・施設)、もしものとき手続きを手伝う人は誰か、遺言や任意後見・家族信託を考えるかを、家族で話しておけます。名義が祖父母のままなら、相続登記を先に済ませておくことも大切です。相続が起きたあとの売る・住む・貸すの比べ方は、相続した実家を売る・住む・貸すで解説しています。

Q. 任意後見と家族信託は、どちらを選べばいいですか?

A. 暮らし全体の手続き(預貯金の管理や介護・施設入居の契約など)を任せる人を決めておきたい場合は任意後見、家など特定の財産の管理や売却を家族に任せたい場合は家族信託が話に出やすくなります。任意後見は家庭裁判所が任意後見監督人を選んでから効力が生じること、家族信託は信託した財産の管理が中心で暮らし全体の手続きは任せられないことが注意点です。どちらも親の判断能力があるうちにしか準備できません。相談の前に「誰が手続きを手伝うか」を家族で決めておくと、司法書士・弁護士などの専門家との話が早く進みます。

Q. 町田市・相模原市以外に住む親の家でも相談できますか?

A. まずはお話をお聞かせください。お金と手順の整理はお手伝いできます。そのうえで、当社で対応できることと、現地の不動産会社や専門家にお任せしたほうがよいことを、正直にお伝えします。

まとめ|親の家の終活は、5つの確認を「話せる順」に

  1. 親の家の終活は、親が元気で自分の考えを話せるうちに始める
  2. まず確かめるのは、名義と権利証・登記、住宅ローンの残り、固定資産税、親の希望、きょうだいの考えの5つ
  3. 切り出し方は「決める」より「聞く」。毎年届く固定資産税の通知など、書類で分かることから一緒に確かめる
  4. 任意後見・家族信託・遺言は、元気なうちしか選べない備え。相談の前に「誰が手続きを手伝うか」を家族で決めておく
  5. 親の家が祖父母名義のままなら相続登記の義務化の対象(2027年3月31日まで)。「今は動かない」なら、見直すきっかけと特例の期限を決めておく

最初の一歩として、親の家の固定資産税の納税通知書(課税明細書)を、一緒に見せてもらうことから始めてみてください。5つの確認のうち③から始めるのは、毎年5月ごろに届き、家に保管されていることが多い書類だからです。毎年いくらかかっているか、どの土地・建物に課税されているかが分かるだけで、次に何を確かめればいいかが見えてきます。

親の家のこと、ご家族だけで抱え込まずにお話しください

「何から話せばいいか分からない」「名義や税金のことを整理したい」という段階でも大丈夫です。名義・固定資産税・親御さんのご希望を伺いながら、売る・貸す・持ち続ける、そして「今は動かない」も含めて、お金と手順を一緒に整理します。

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