親の家の終活で大切なのは、「元気なうち」に話し合いを始めることです。家の売却や賃貸、名義の変更などは、原則として持ち主である親ご本人の意思で進めます。親の判断能力が落ちてからでは、家族が代わりに手続きをしようとしても、使える方法が限られてしまいます。
「まだ早い」と感じる時期こそ、実は話し始めやすい時期です。親が70代でも80代でも、体調や気持ちが落ち着いているときに、軽い話題として触れておくのがおすすめです。
最初の話し合いに、家族全員がそろう必要はありません。まずは親と、いちばん話しやすい子ども1人から始め、分かったことをきょうだいに共有する形でも十分です。子どもの側から見れば、これは「実家の終活」です。実家のことを親と話し合うときも、最初の一歩は書類で分かることの確認からで大丈夫です。
親の家の終活|まず確かめたい5つのこと
5つの確認と、確かめ方
| 確認すること | 何で確かめるか | 分かること |
|---|---|---|
| ① 名義・権利証・登記 | 登記事項証明書、登記識別情報(権利証) | 家の持ち主は誰か、共有か、担保は残っているか |
| ② 住宅ローンの残り | 返済予定表、金融機関の通知 | 完済しているか、団体信用生命保険の有無 |
| ③ 固定資産税 | 納税通知書・課税明細書 | 毎年の負担、持ち続けたときのお金 |
| ④ 親の希望 | 親との会話 | 住み続ける・住み替え・施設、どれを望むか |
| ⑤ きょうだいの考え | きょうだいとの会話 | 家を残したい人・使いたい人がいるか |
町田市や相模原市には、駅からバス便の住宅地や、坂道の多い住宅地も少なくありません。今は元気に暮らせていても、車の運転をやめたとき、坂の上り下りがつらくなったときに、暮らし方を見直す方もいます。親の家の終活は、「家をどうするか」だけでなく、「親がこの先どこで、どう暮らしたいか」を知るための話し合いでもあります。
💡 FP細井のワンポイント本音アドバイス
最初から「家をどうする?」と結論を聞かなくて大丈夫です。最初の一歩は、③の固定資産税の納税通知書(課税明細書)を一緒に見せてもらうことです。毎年5月ごろに届き、家に保管されていることが多いので、登記簿を取り寄せるより手軽に始められます。そこから①②の名義やローンへと進むと、数字や事実がそろい、親もご家族も落ち着いて話しやすくなります。
