「住宅ローンの返済額、手取りの何%くらいが安全なの?」
「みんなは実際どれくらいの割合で返済しているの?」
「うちは借りすぎ?それとも余裕がある方?」
結論から言えば、住宅ローン返済額は手取りの20〜25%が安全ライン。しかし、実際にはこれを超えている家庭も少なくありません。
この記事では、町田市・相模原市エリアで住宅ローンを組んでいる100人に「返済負担率」のアンケートを実施。リアルな返済割合のデータと、20年間で1,000組以上を見てきたFPが教える「適正な返済額」をご紹介します。
【調査結果】住宅ローン返済額は手取りの何%?100人の実態
町田市・相模原市エリアで住宅ローンを返済中の100人に「毎月の返済額は手取りの何%ですか?」とアンケートを実施しました。
返済負担率の分布
| 返済負担率(対手取り) |
割合 |
人数 |
判定 |
| 15%未満 |
12% |
12人 |
✅ かなり余裕 |
| 15〜20% |
25% |
25人 |
✅ 余裕あり |
| 20〜25% |
28% |
28人 |
✅ 適正 |
| 25〜30% |
22% |
22人 |
🔶 やや高め |
| 30〜35% |
10% |
10人 |
❌ 高い |
| 35%以上 |
3% |
3人 |
❌ 危険水域 |
返済負担率の平均・中央値
| 項目 |
数値 |
| 平均値 |
22.8% |
| 中央値 |
21.5% |
| 最頻値(最も多い範囲) |
20〜25% |
💡 調査からわかったこと
約65%の人が返済負担率25%以下で、適正範囲に収まっています。一方、約35%の人が25%を超えており、「やや高め〜危険水域」という結果に。特に30%を超えている13%の人は、生活に余裕がない可能性が高いです。
返済負担率別|生活のゆとり度を比較
返済負担率によって、生活にどれくらいの違いが出るのでしょうか。
返済負担率別・生活のゆとり度
| 返済負担率 |
生活の実態 |
貯金 |
レジャー・外食 |
| 15%未満 |
かなり余裕がある |
毎月10万円以上可能 |
自由に使える |
| 15〜20% |
余裕がある |
毎月5〜10万円可能 |
月1〜2回は余裕 |
| 20〜25% |
適正(バランスが取れている) |
毎月3〜5万円可能 |
計画的に楽しめる |
| 25〜30% |
やや苦しい |
毎月1〜3万円がやっと |
節約が必要 |
| 30〜35% |
苦しい |
ほとんどできない |
ほぼできない |
| 35%以上 |
危険水域 |
赤字になることも |
我慢の連続 |
具体例:手取り40万円の場合の生活費内訳
| 項目 |
返済20%(8万円) |
返済30%(12万円) |
差額 |
| 住宅ローン返済 |
8万円 |
12万円 |
+4万円 |
| 管理費・固定資産税 |
3万円 |
3万円 |
— |
| 食費 |
8万円 |
6万円 |
▲2万円 |
| 光熱費 |
2万円 |
2万円 |
— |
| 通信費 |
1.5万円 |
1.5万円 |
— |
| 保険料 |
2万円 |
2万円 |
— |
| 教育費 |
5万円 |
5万円 |
— |
| レジャー・外食 |
3万円 |
1万円 |
▲2万円 |
| その他 |
2.5万円 |
2.5万円 |
— |
| 貯金 |
5万円 |
1万円 |
▲4万円 |
👨💼 FPの視点(20年の経験から)
返済負担率が10%違うだけで、毎月の貯金額が4万円も変わります。年間で48万円、10年で480万円の差。この差は子どもの教育費や老後資金に直結します。「少し頑張れば返せる」という判断で借りすぎると、10年後に大きな差になります。
「返済が苦しい」人の共通点
返済負担率が高く「苦しい」と感じている人には、共通点があります。
返済が苦しい人の5つの共通点
| 共通点 |
詳細 |
割合 |
| ① 「借りられる額」で借りた |
銀行が貸してくれる上限額でローンを組んだ |
65% |
| ② ボーナス払いを設定した |
ボーナス減額・カットで返済が苦しい |
50% |
| ③ 収入減を想定していなかった |
育休、時短、転職で収入が減った |
45% |
| ④ 諸費用を計算していなかった |
管理費、固定資産税、修繕費を甘く見ていた |
40% |
| ⑤ 教育費を考慮していなかった |
子どもの成長で教育費が予想以上に増えた |
35% |
リアルな声
😢 失敗例①:「借りられる額」で借りた
「銀行から『5,500万円まで借りられます』と言われ、5,300万円借りた。月々の返済は14万円。共働きなら大丈夫と思ったが、妻が時短勤務になり収入減。今は毎月カツカツです」(町田市・30代男性)
😢 失敗例②:ボーナス払いで苦しい
「ボーナス払い25万円×年2回を設定。コロナ以降、ボーナスが半減して毎年夏と冬が地獄。ボーナス払いなんて設定しなければよかった」(相模原市・40代男性)
😢 失敗例③:教育費を考慮していなかった
「ローンを組んだ時は子ども1人だったが、その後2人に。塾代、習い事で毎月5万円以上かかるようになり、住宅ローンとの両立が厳しい」(町田市・40代女性)
👨💼 FPの視点(20年の経験から)
返済が苦しい人の多くは、「今の収入」だけで判断しています。住宅ローンは35年続きます。その間に育休、時短、転職、子どもの成長など、収入も支出も変化します。「最悪の場合でも返せる金額」で借りることが大切です。
年収別・適正な返済額シミュレーション
年収(世帯年収)別に、適正な返済額をシミュレーションしてみましょう。
年収別・適正返済額早見表
| 世帯年収 |
手取り月収(目安) |
適正返済額(20%) |
上限返済額(25%) |
| 400万円 |
26万円 |
5.2万円 |
6.5万円 |
| 500万円 |
32万円 |
6.4万円 |
8.0万円 |
| 600万円 |
38万円 |
7.6万円 |
9.5万円 |
| 700万円 |
44万円 |
8.8万円 |
11.0万円 |
| 800万円 |
50万円 |
10.0万円 |
12.5万円 |
| 1,000万円 |
60万円 |
12.0万円 |
15.0万円 |
| 1,200万円 |
70万円 |
14.0万円 |
17.5万円 |
返済額から逆算する「借入可能額」
前提条件:35年ローン、金利0.7%(変動)
| 月々の返済額 |
借入可能額 |
対象年収(20%基準) |
| 6万円 |
約2,200万円 |
年収450万円〜 |
| 8万円 |
約2,800万円 |
年収600万円〜 |
| 10万円 |
約3,500万円 |
年収750万円〜 |
| 12万円 |
約4,200万円 |
年収900万円〜 |
| 15万円 |
約5,300万円 |
年収1,100万円〜 |
📍 町田市・相模原市エリアでは
町田市・相模原市エリアの中古マンション相場は2,500〜4,500万円、新築戸建ては4,000〜6,000万円程度。無理なく買うなら、世帯年収600万円で中古マンション、世帯年収800万円で新築戸建てが目安になります。
「借りられる額」と「返せる額」の違い
住宅ローンで最も重要なのは、「借りられる額」と「返せる額」は違うということです。
「借りられる額」と「返せる額」の比較
| 項目 |
借りられる額 |
返せる額 |
| 基準 |
銀行の審査基準 |
家計の実態 |
| 返済負担率 |
年収の30〜35% |
手取りの20〜25% |
| 年収600万円の場合 |
約4,500万円 |
約2,800〜3,500万円 |
| 月々の返済 |
約12万円 |
約7.6〜9.5万円 |
| 生活の余裕 |
ギリギリ or 苦しい |
余裕あり |
なぜ「借りられる額」で借りてはいけないのか
| 理由 |
詳細 |
| ① 銀行の審査基準は「年収」ベース |
税金・社会保険料を引く前の年収で計算するため、実際の手取りより多く借りられてしまう |
| ② 支出の変動を考慮していない |
教育費、介護費、物価上昇など、将来の支出増を考慮していない |
| ③ 収入減のリスクを考慮していない |
育休、時短、転職、リストラなど、収入が減る可能性を考慮していない |
| ④ 金利上昇リスクを考慮していない |
変動金利が上昇すると、返済額が増える |
👨💼 FPの視点(20年の経験から)
銀行は「貸せるかどうか」を審査しますが、「返せるかどうか」は審査しません。銀行が貸してくれる上限額は、「貸し倒れにならないギリギリの金額」であり、「余裕を持って返せる金額」ではありません。FPに相談して「返せる額」を把握してから物件を探すことをおすすめします。
返済負担率を下げる5つの方法
すでに住宅ローンを組んでいて「返済が苦しい」と感じている方向けに、返済負担率を下げる方法をご紹介します。
返済負担率を下げる5つの方法
| 方法 |
効果 |
難易度 |
| ① 住宅ローンの借り換え |
月1〜3万円減る可能性 |
★★☆☆☆ |
| ② 返済期間の延長 |
月1〜2万円減る可能性 |
★★★☆☆ |
| ③ 繰り上げ返済(返済額軽減型) |
元金を減らして月々の返済を軽減 |
★★★☆☆ |
| ④ 収入を増やす |
副業、転職、配偶者の働き方変更 |
★★★★☆ |
| ⑤ 住み替え |
より安い物件に住み替える |
★★★★★ |
借り換えのシミュレーション
例:借入残高3,000万円、残り25年、金利1.5%→0.7%に借り換え
| 項目 |
借り換え前 |
借り換え後 |
差額 |
| 月々の返済 |
12.0万円 |
10.8万円 |
▲1.2万円 |
| 年間返済額 |
144万円 |
130万円 |
▲14万円 |
| 総返済額 |
3,600万円 |
3,240万円 |
▲360万円 |
👨💼 FPの視点(20年の経験から)
返済が苦しい場合、最も効果的なのは「借り換え」です。今の金利が1.0%以上なら、借り換えで大幅に削減できる可能性があります。ただし、諸費用(30〜50万円)がかかるので、トータルで得かどうか試算してから判断しましょう。
20年間1,000組を見たFPが教える「無理のない返済額」
最後に、20年間で1,000組以上を見てきたFPが、「無理のない返済額」の考え方をお伝えします。
無理のない返済額を決める5つの基準
| 基準 |
詳細 |
| ① 手取りの20〜25%以内 |
これが安全ライン。25%を超えると生活が苦しくなる |
| ② 片方の収入だけで返せる |
共働きでも、育休・時短に備える |
| ③ 毎月の貯金ができる |
返済後も月3〜5万円は貯金したい |
| ④ 教育費を出せる |
子ども1人あたり月3〜5万円の教育費を想定 |
| ⑤ レジャー・外食を我慢しなくてよい |
生活を楽しむ余裕がある金額 |
返済額を決めるチェックリスト
| チェック項目 |
目安 |
| 返済負担率 |
手取りの20〜25%以内 |
| ボーナス払い |
設定しない(0円) |
| 毎月の貯金 |
3万円以上できる |
| 緊急予備費 |
生活費3〜6ヶ月分を確保 |
| 片方の収入減に耐えられる |
育休・時短でも返済できる |
💡 FPからのメッセージ
20年間で1,000組以上を見てきましたが、「無理して買って後悔した人」はいても、「余裕を持って買って後悔した人」はほとんどいません。住宅ローンは35年続きます。「今」だけでなく「10年後、20年後」も考えて、無理のない返済額を決めましょう。
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